名刺やチラシを依頼するとき、「用紙の種類」まで気にしたことはありますか?
「デザインさえ良ければ、用紙はなんでもいいのでは…?」
「とりあえず、一般的な一番安い用紙でいいかな…。」
と思われている方も多いのですが、実は同じデザインでも、印刷する用紙が違うだけで見た目の印象がガラッと変わるんです。
デザイナー歴20年の私が感じるのは、用紙選びはデザインの一部だということです。
手触りや発色まで含めて、はじめて「伝わる印刷物」になると思っています。
今回は、よく使われる印刷用紙の特徴についてお伝えします。
[ 目次 ]
印刷用紙が変わると、印象が変わる
印刷物は実際に手に取っていただくものです。
そのためデザインだけでなく、手触りや発色、質感からも様々な印象を受け取ってもらえます。
同じデザインでも、用紙を変えるだけで高級感を出したり、ナチュラルで温かみのある印象を与えたりすることができます。
また、珍しい紙に印刷されているだけで「あれ、なんかいいな。」と目に留めていただけることもあります。
【実際にあった名刺の用紙のお話】
お客様から名刺制作のご依頼をいただいた時のお話です。
はじめは一般的な用紙でいいとおっしゃっていました。
いくつか用紙のサンプルをお見せして、実際の手触りや質感を確認してもらいました。
お客様の業種、立場(代表取締役)、用途からいくつかご提案させていただいたところ…。
「お!これいいじゃん!かっこいいね。」
と気に入っていただき、高級感のある特殊な用紙で印刷することになりました。
その後、お客様から以下のようなお声をいただきました。
「名刺交換の時に驚かれることが多く、初対面で和やかな雰囲気になります。印象に残る名刺をありがとうございました。」
とてもうれしいですね!
私自身も名刺が少し変わっているので、「おお~!この名刺素敵ですね。」と言われることも。
話題になりやすいので、初対面での緊張が確かにほぐれます。
さすがに何千枚とチラシで割高な特殊用紙を使うと、かなり高額になってしまいます。
でも名刺なら用紙の使用面積が少ないため、数百枚程度であればそこまで高額になりません。
一般的によく使われる印刷用紙3種類
ここでは、特に使用頻度の高い3種類をご紹介します。
どれも比較的リーズナブルで扱いやすいため、多くの印刷物で採用されています。
[ コート紙 ]
最も使われることが多い用紙で、表面がツルツルとした光沢仕上げです。
発色がよく、カラーの鮮やかさが際立ちます。
新聞折込チラシやポスティングのチラシ、ポスターなど、幅広い場面で見かける用紙です。
筆記性は低いため、書き込みを想定している用途には向きません。
また、大量配布でコスパを優先したいときには心強い選択肢です。
しかし光沢感ゆえに少し安っぽく見えてしまうこともあります。
高級感を求める場面では、他の用紙を検討することをおすすめしています。
なお、コート紙に「光沢PP(グロスPP)加工」を施すと、さらにツヤが増して高級感が出ます。
名刺やパンフレットの表紙などに使われることが多い仕上げです。
逆に「マットPP加工」を組み合わせると、しっとりとした落ち着いた質感になります。
マットコート紙よりも高級感のある仕上がりになります。
加工によって耐久性も上がるので、頻繁に手渡しする名刺には向いていると思います。
[ マットコート紙 ]
コート紙の艶を抑えた、落ち着きのある仕上がりが特徴です。
光沢がない分文字が読みやすく、カタログやパンフレット、テキストが多めの印刷物に向いています。
コート紙よりも発色は控えめになりますが、そのぶん上品な印象を与えることができます。
筆記性もやや改善されていますが、書き込み用途には不向きです。
デザインの方向性を問わず合わせやすいので、個人的にはマットコート紙を提案することも多いです。
[ 上質紙 ]
サラッとした手触りで、光沢がなく控えめな発色が特徴です。
写真の色鮮やかさは出にくいものの、わざと少しくすんだ風合いに仕上げたいデザインには、独特の奥行きを与えることができます。
コピー紙やノートにも使われているように、筆記性がよいので書き込みを前提とした印刷物にも対応できます。
個人的にはけっこう好きな用紙で、名刺や挨拶状などに使うと、ちょっとした上質感が出るのが気に入っています。
【実際に上質紙を使うことが多いシーン】
手書き風イラストをメインで扱うような印刷物の場合は、上質紙を使うことも多いです。
コート紙と違い、ふわっと優しい色の出方をするので、手書きの優しさを表現するのに向いています。
上質紙はリーズナブルなので、チラシやパンフレットなど使用面積が大きく、たくさん印刷する場合も使いやすいです。
[ この3種類以外にも… ]
印刷用紙には、ここでご紹介した以外にも本当にたくさんの種類があります。
エンボス加工が施されたものや、クラフト紙のような質感のもの、手漉き和紙に近いものまで…。
選ぶのが楽しくて、毎回ワクワクしながら選んでいます。
C3 Design.では、お客様の用途・デザインイメージ・ご予算に合わせて、最適な用紙をご提案しています。
ただし、印刷会社によって取り扱い用紙が決まっていますので、特定の用紙のご希望がある場合はまずご相談ください。
ネット印刷時代だからこそ、用紙選びで差がつく
以前は印刷会社に持ち込んで相談しながら用紙を選ぶのが一般的でした。
しかし最近はネット印刷が主流になり、用紙選びも自分で判断しなければならない場面が増えています。
選択肢が増えた分、迷いやすくもなりましたよね…。
「とりあえず一番安い用紙でいいか。」
と決めてしまうのは少しもったいないと感じることもあります。
用途やデザインに合った用紙を選ぶだけで、完成品の印象はかなり変わります。
迷ったときはぜひご相談ください。
名刺こそ、用紙にこだわってほしい
先ほどご紹介したお客様のように、名刺は「はじめまして。」の瞬間に質感がそのまま第一印象になります。
名刺はサイズが小さい分、少し値の張る用紙を選んでも、コスト全体で見ればそこまで大きな差にはなりません。
チラシや封筒と比べると、「ちょっといい紙にしてみよう」と試しやすいのが名刺の良いところです。
用紙選びに迷ったときは、お気軽にご相談いただければ、ご予算の中で選べる候補をご提案します。
岡山市内のお客様には、実際にサンプル用紙をお見せすることもできます。
気になる方はお問い合わせくださいませ。
