価格だけで選ぶホームページ制作は、本当に成果につながるのでしょうか?
今回は中小企業の経営者様に向けて、価格だけで選ぶリスクも交えて、成果を出すための本質的な制作の考え方と選び方を解説します。
[ もくじ ]
はじめに
近年、未経験からホームページ制作に参入する個人が増え、価格が下がる一方で、クオリティも下がっている現状があります。
中小企業や個人事業主が「安いから」という理由だけで業者を選ぶことが増えていますが、それが本当に正しい判断でしょうか?
今回は、ホームページ制作における価格と成果のバランス、そして本当に価値ある選び方について考えていきます。
安さ重視の風潮とその背景
現在、ホームページ制作の相場は大きく崩れつつあります。
数万円で制作を請け負う業者や個人が増加し、「とりあえず安く作ってもらえればいい」と考える経営者も少なくありません。
なぜここまで価格が下がったのか?
- ノーコードツールの普及により、誰でも簡単に制作できるようになった
- SNSを通じて安価な制作をアピールする個人が増加した
- 経済状況の影響で、経費削減を優先する企業が増加した
確かに、低価格でもきれいな見た目のホームページは作れるかもしれません。
しかし、それが本当に「成果につながるサイト」なのかは、別問題です。
ホームページの成果とは何か?
ここでいう「成果」とは、単にホームページが存在することではなく、
- お問い合わせ数の増加
- 採用応募数の増加
- 来店・注文数の向上
など、ビジネスにプラスの影響をもたらすことです。
安くて見栄えのいいホームページがあっても、検索に出てこない、情報が分かりづらい、信頼感がないといった理由で成果につながらなければ、意味がありません。
そもそも、ホームページを制作する本来の目的は何でしょうか?
なぜ「ホームページが必要」と感じたのか、何のために制作し、どういった成果を期待しているのか。
そう考えると、目的は単に「ホームページを持つこと」ではなく、「成果の出るホームページを持つこと」であると気付くはずです。
ホームページは「営業マン」
ホームページは、24時間働く営業マンです。ただし、
- 設計が甘い
- ターゲットが曖昧
- 導線が不明確
- 更新されていない
といった状態では、その営業マンは役に立ちません。
価格よりもまず、「そのサイトは誰に、何を、どう伝えるか」が設計されていることが重要です。
設計が甘いと「見にくい・わかりにくい・伝わらない」ホームページになってしまいます。
結果的に成果につながらない原因となるのです。
ホームページが役に立たない営業マンになるのか、優秀な営業マンになるのか。
全ては設計にかかっているといっても過言ではありません。
経験のあるデザイナーの価値
経験豊富なデザイナーや制作会社は、見た目を整えるだけでなく、
- ユーザー導線の設計
- SEO対策
- スマホ対応
- コンバージョンの最適化
- 運用・改善サポート
などを踏まえて制作を行います。
これらは、一見すると「高い」と感じるかもしれませんが、長期的に見れば投資対効果は高いといえます。
制作費用のみで比較するのではなく、その中身で比較することが重要です。
価格だけで選ぶと、何が起きるか?
格安ホームページの場合、設計が甘いことが多く「全く成果につながらない」ことも。
完成した時は達成感もあり、素晴らしいホームページができた!と感じるかもしれません。
そして、その新しいホームページが成果を出してくれることに期待もするでしょう。
しかしその後、運用していくにつれて…
「あれ?思ったより問い合わせが来ないな…。」
「あれ?なかなか検索順位が上がらないな…。」
と、期待していたよりも成果が上がらない状況に不満が出てくるケースも少なくありません。
※とはいえ、ホームページは制作してからすぐに効果を得られるものではないので、一概にそのホームページの「設計が甘い!」というわけではありません。
最低でも3か月程度は見ていただくといいかと思います。
参考に過去の記事を貼っておきますのでご興味のある方は、読んでみてください。

実際に私のところにも、「安く作ってもらったけど、全くお問い合わせが来ないので見てほしい」というご相談が来ることも多いです。(以下のようなサービスをやっているため、いろんなご相談が来ます)
また、一見魅力的な「格安ホームページ」では、次のような事態に直面する可能性もあります。
- 修正や改善の相談に応じてもらえない
- 作っただけで運用サポートがない
- 更新のたびに別料金がかかる
- セキュリティ対策が不十分
そして結果的に、「まったく成果が出ない」「結局作り直しになった」といったケースも実際に多く見られます。
これは、時間もお金も二重にかかる、経営的に非常にリスクの高い選択です。
短期的なコスト削減のつもりが、長期的には損失になってしまう。
このような“安物買いの銭失い”を避けるためにも、「なぜその価格なのか」「どんな価値を提供してくれるのか」を依頼前にしっかり見極めることが大切です。
中小企業が選ぶべき制作パートナーとは
ホームページは一度制作したらしばらく使い続けるため、長期的に任せられる・信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。
また価格だけではなく、以下のような視点から業者を選びましょう。
ヒアリング力がある
事業の内容や目的を丁寧に聞いてくれるか?
事業課題やホームページの目的を聞かず、一方的に「何を載せますか?」「文章を送ってください!」「どんなデザインがいいですか?」とホームページに掲載する内容を全て委ねてくる業者は要注意です。
しっかりと詳細をヒアリングして、課題を解決するために考えてくれる業者を選びましょう。
実績・事例と経験が豊富
同業種や同地域の事例、制作経験が豊富にあるか?
制作経験が豊富な業者は、成果の出るホームページの型を知っています。
また課題解決の手段が豊富なため、状況・業種・地域・ご予算に応じて、適切な提案ができます。
制作後のサポートがある
運用・更新の相談ができるか?
ホームページ公開後、運用面や、何かトラブルがあったとき、修正したい内容が出てきた時など、気軽に相談できると安心です。
納品後のサポート(運用・更新)を受け付けていない制作会社もありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
経営目線の提案がある
ビジネス成果を意識した構成になっているか?
経営者にとって、ホームページは単なるデザインや情報発信のツールではなく、「売上や集客、採用につながるかどうか」が重要です。そのため、制作パートナーがどれだけ経営的な視点で提案してくれるかが成果に直結します。
例えば「なぜこの配置なのか」「なぜこのコンテンツが必要なのか」「なぜこの導線が成果につながるのか」など、ビジネスゴールを意識した戦略的な設計ができているかが大切です。
また、業種やターゲットユーザーに合わせて、SEOや広告、SNSとの連携といった広い視野で提案してくれるパートナーであれば、長期的に成果が出るホームページを運用していくことができます。
まとめ
これからの時代、ホームページ制作は「安ければいい」では通用しません。
本当に必要なのは、成果を出せるパートナーを選ぶことです。
経営者の皆さまには、価格だけに目を向けるのではなく、「この制作が自社の価値をどう高めるか」という視点を持って、業者選びをしていただければと思います。
ホームページは、単なる情報発信の場ではなく、ビジネスの成長を支える重要なツールです。
成果につながる制作パートナーとともに、未来につながる一歩を踏み出しましょう。