デザイン依頼で失敗しないための心得【外注トラブルの予防法】

デザイン依頼で失敗しないための心得【外注トラブルの予防法】

デザインを外注した際、「思っていたイメージと違う」「追加料金が発生した」「納期に間に合わなかった」などのトラブルに直面したことはありませんか?

今回は、法人経営者・個人事業主が安心してデザインを依頼するために押さえておきたいポイントと、よくある失敗事例を具体的に解説します。

デザインの外注、トラブルを未然に防げていますか?

「名刺を作ってもらったけど、イメージと違った」
「思ったより費用がかさんだ…」
「修正回数に制限があるなんて聞いてない!」

こうした“よくあるデザイン発注トラブル”は、実はちょっとした準備や認識の違いから発生します。

この記事では、法人・個人事業主がグラフィックデザインやWebデザインを外注する際に、トラブルを防ぎスムーズに進めるためのチェックポイントと依頼のコツをご紹介します。

デザイン外注でありがちなトラブル事例

事例1:完成イメージが依頼者とズレた(飲食店オーナー)

「“おしゃれ”と頼んだのに、実際にはポップな雰囲気に。修正も有料で困った…」

【原因】

  • ヒアリング不足で意図が伝わっていなかった
  • 参考イメージの共有がなかった

一言に”おしゃれ”といっても、どんなデザインを”おしゃれ”と感じるかは人それぞれ。
ご希望のデザイン(同業他社でも、別業界でもOK)をいくつかピックアップして、イメージを共有しておくとズレにくくなります!

デザイナー側が、制作前にしっかりヒアリングすべき点ではありますが…
もし、不安な場合は依頼者側からも共有しておくと安心です。

事例2:デザイン費用が予想より高額に(士業事務所)

「安く頼んだつもりが、追加費用がかかってしまった」

【原因】

  • 修正回数・印刷費・著作権の扱いが曖昧
  • 見積もり項目の確認不足

制作会社にもよりますが、修正回数に制限がある場合はめずらしくありません。
(無制限にすると永遠に修正ループになる場合もある=納品完了しないため)
このあたりは、契約書記載されていることが多いので、契約前にしっかりチェックしておくと◎です!

不安な点は、事前に確認しておくと安心ですね。

事例3:納期遅延でオープンに間に合わなかった(エステ開業)

「チラシの納品が遅れて集客に支障が出た」

【原因】

  • 修正や確認に時間がかかり、スケジュールがずれた
  • 双方の作業スピードや確認体制が共有されていなかった

依頼時に「納品日」を設定すると思いますが、こちらはあくまでも「予定」になります。
お見積り時に制作期間=およそ2か月とお伝えしていても、確認にかかる日数、修正のボリュームは状況によって変わるためです。

確認にかかる日数(デザイン案提出から、お戻しいただくまでの期間)が早ければ、納品が予定より早くなる場合もあります。

制作前に、確認にかかる日数や修正回数なども考慮して、全体のスケジュールを共有することで、トラブルを未然に防ぐことができます。

「いつまでに必要!」と決まっている場合は、遠慮せず事前にしっかり伝えましょう。
急いでいても「なるはやで…」と伝えるより、具体的に「〇月〇日までに」と伝える方がデザイナーもスケジュールを共有しやすく、調整しやすいです。

デザイン依頼で失敗しないための5つのポイント

【1】完成イメージを可視化・言語化

  • 参考画像や競合デザインを共有
  • NGなデザイン例も伝えることで方向性の明確化に役立つ

【2】費用と見積もり条件の明確化

  • 修正回数、納品形式(AI/PDFなど)、著作権の扱いなど
  • 見積もりには「含まれる/含まれない項目」を確認

【3】納期・進行スケジュールをすり合わせる

  • 納品希望日だけでなく、ラフ案提出や確認タイミングも共有
  • 修正・やり取りにかかる時間を含めて逆算する

【4】目的とターゲットのすり合わせ

  • 誰に、何を届けたいのかを具体的に伝える(年代、性別、職業など)
  • 「集客」「高単価商品訴求」「信頼感アップ」など目的に応じたデザインに

【5】曖昧な言葉ではなく具体例で伝える

  • 「かっこいい」ではなく「無印良品のようなミニマルな印象」など明確に

デザイン依頼前に準備しておきたいチェックリスト

☐ 自社の商品・サービスの簡単な説明資料(PDF/URL)
☐ 想定するターゲットの属性(性別、年齢、悩みなど)
☐ 好きな・避けたいデザインのスクリーンショット
☐ 希望納期・予算・使い道(SNS/印刷/Webなど)
☐ 修正回数、納品形式、著作権に関する確認事項

まとめ:デザイン外注は「情報の共有力」が成功のカギ

デザイン外注は、依頼者と制作者が一緒に“成果”を作る共同作業です。

依頼前の準備と、発注時の丁寧なコミュニケーションこそが、費用対効果の高いデザインにつながります。

「伝える力こそが良い結果を引き寄せる」といっても過言ではありません。

デザイナーがしっかりと情報共有・ヒアリングするのはもちろん、依頼者側も「プロに任せたから大丈夫」ではなく、不安な点はどんどん質問して情報共有しましょう!